アイナナ騒動に関して

アイドリッシュセブンの騒動を見ているとこれだからパクナナは~、だから私はアイナナから離れたというアイドリッシュセブンを嫌いになることが正しく、好きな者は異常者のように扱う人を見かける。


しかし、パク騒動や今回のフレグランス騒動を経て少しアイドリッシュセブンに対してのこちら側(ユーザーからするとアンチという立場だろうか)の主張もおかしいものではないかと思う点ができてしまった。今回はその吐き出したい気持ちを記事にして書いていきたい。

はっきり言えば自分は騒動を経てファンからアンチになったのではなく元々アイドリッシュセブンの過激なアンチだったがある事でアイナナユーザーの友人によりアンチから抜け出すことになった者である。

自分の立場としては当時の騒動で話題になったラレ元作品のファンでありアイドリッシュセブンに対しては触れたことはなく作品に対してもマイナスイメージを持っていた。

何故こんなに設定が被っているのか真似をしすぎではないのか・・・
そして盛り上がっているのが酷く許せなかった。
嫉妬も入っていたのだろうと今これを書いている時に思う。
次第にそのマイナスイメージが大きくなり晴れてアンチデビューを果たした。

その為パクナナと毒づき何かアイドリッシュセブンに動きがあればそれについて叩く。
そして周りも同じような考えの人で集まりアイドリッシュセブンを見下しているのが楽しかった。
パクナナと思っているのは自分だけではないし、パクナナとして嫌われているのが当たり前。
それを好む者はマナーが悪い者や精神的に幼い者なのだろうとレッテル張りをしていた。

自分の考えが間違いではないと思っていたかったのだ。
これも今になって気づいたが自分がただ安心したかっただけなのだ。

上記で書いた「アイドリッシュセブンを嫌いになることが正しく、好きな者は異常者のように扱う人」、それが正しく自分だった。

そうやって自分の安心の為に動いていたが、ある時ふと思った。

アイドリッシュセブンをいかにこき下ろすかばかりを考え自分の好きな作品について何も楽しめていないのではないか。

好きな作品の情報が出る。こちらの方がやはり皆が反応している。対してアイドリッシュセブンは。
こちらの方が作り手に愛されている。対してアイドリッシュセブンは。
売り上げが好調だ。対してアイドリッシュセブンは。
マナーの良いファンばかりだ。対してアイドリッシュセブンは。

アイドリッシュセブンと比較ばかりを行い、純粋にその作品のキャラクターや音楽、イベント等の展開楽しめなくなっている。はっきりとここで認識した。
嫌いなものなのに常にアイドリッシュセブンのことを考え、好きなキャラクターのことを比較対象として扱っている自分はもしかして少しいきすぎているのではないか。
これが自分の行動のおかしさに気づいた最初の点である。

しかし、この時はそう思ってもすぐにまたアイドリッシュセブンを叩くことを止めようとはしなかった。
周りだってまだパクナナを叩いている。
「だってパクナナが悪い」「パクナナ問題が終わればこの作品はより平和になる」
私が意地になっているのはそうさせるパクナナが悪いのであってアンチのせいではない。
むしろアンチはアイドリッシュセブンの問題に対してきちんと向き合っているのに信者はスルーばかりで情けない。そういう人ばかりが集まる最悪な作品である。周りがそう言っている、皆がそう言っているのだから今は我慢してアイドリッシュセブンの問題に立ち向かっていかなければならない。
パクナナが潰れてく他に解決策などはない。
そう、本気で思っていたのだ。

こうやって書いて振り返ってみると自分が我慢する必要はどこにもなくそもそもアイドリッシュセブン問題にユーザーではない自分がここまで介入しているという相当おかしい行動だと分かるが、当時は周りの反応が全てであり、ラレ元作品ファンは傷つけられたのだからアイドリッシュセブンに対しては苦言を述べてもいい、好きな作品のキャラクターを守る為にも戦わなければならないという意識があった。苦言のレベルを越えているし、何と戦っているんだとあの頃の自分にツッコミをいれたい恥ずかしい話である。

と、まるでアンチだったのはすこし前という書き方をしているが、実は自分が完全におかしいということに気づいたのはフレグランス騒動を経てである。
そう、つい1~2日前まではアンチであった。
その前まではライブ会場が被っている、曲名が被っている等の話題にも口を出しアニメを楽しませない為に新規ファンにもパクナナ問題を広めていこうとしていた。

それが何故フレグランスの調停問題で変わったのか。

フレグランス騒動についてはバンダイビジュアル側、そしてアイドリッシュセブン運営側の対応に思うところがある方が多いであろう。むしろ、アンチが増えてもおかしくない。ユーザーですら苦言を述べている。

それなのに何故という理由としては、自分で行動したことにより自分の頭の中で思い描いていたものが酷いものであったと気づかされたからである。

自分はユーザーを装いバンダイビジュアルに問い合わせを行った。
アイナナユーザーがこの件にクレームをいれてくると思わせればこの作品には厄介な人が多いと認識して推すこともないだろうという馬鹿な考えでだ。
調停に踏み込んだ相手側、そして購入を考えていた消費者の気持ちなんて何も考えていなかった。

しかし、担当の人と話したことによりバンダイビジュアル内での対応で進めているように捉えられ、アイドリッシュセブン運営には話があまり伝わっていないのではないかという印象を受けた。
バンダイビジュアルで対応を決定してからアイドリッシュセブン運営に伝えるかのようだった。アイドリッシュセブン運営が動かしているのではなく、バンダイビジュアルが動いている。

当たり前の内容だとは思うが、自分の中の絶対悪はアイドリッシュセブン運営チームだった。
バンダイビジュアルではないアイドリッシュセブン運営が痛い目にあえばいい。そう思っていた。
今回のことも運営がある程度絡んでおり最終的なOKは運営が出したものだろうと判断していた。

しかし、その運営に話が伝わっていないように聞こえるのはどういうことだろうか。
運営ってそれほど大きくないのか、グループ会社でもそんなものなのか、アイドリッシュセブンという名称の物なのに運営がそんなに絡んでいないのかと頭の中が混乱した。

情報を共有しようと何か詳しい者がいないかとネットを開き周りの人の呟きを探した。

そこには「これでパクナナがパクナナだと証明された」「やらかしたってことはやっぱりトレパクだってやってるな」「スルー決め込むお花畑ちゃんたち笑える」
自分の求める内容ではなく嬉々としてアイドリッシュセブンを叩いているばかりだった。

バンダイビジュアルが対応を進めているのに運営が悪い?
運営は悪い。たしかにそうなのだがこの点は運営を叩くところなのだろうか?
もし運営にきちんと話がいっていないものだとしたら?
アイドリッシュセブンという名称のものは全部運営が動いているのではないの?違うのか?
何故その運営が後回しにされてるのか?
自分が言うのもおかしいがもしや矛先が違うのではないのか?

自分の中の「アイドリッシュセブン運営」がバンダイビジュアルにもバンダイナムコエンターテインメントにもグループ会社でない別会社にも大きな顔ができ絶対的な権限を持っているおかしい運営だと気づいたのはこの時だった。

よく考えれば分かることだった。バンダイナムコエンターテインメントの子会社であるバンダイナムコオンラインなのだから余程のことがない限りシリーズとして長年展開しているあちらの作品が守られるはずだし何かデメリットに繋がるのなら今回のように会社側から動きがあるのにあの時は自分の好きな作品の会社は何も動いていなかった。

何も知らない信者と馬鹿にしていたユーザーより自分は会社の組織やビジネスの仕組みすら何ひとつ知らなかったのだと思いしらされた。アイドリッシュセブン憎しと何かあれば全て運営に結びつけてきたことにより違和感が生まれてしまったという皮肉な結果だった。



さて、ネットではアイドリッシュセブンを嫌う人と集まっていた自分であるが、現実ではアイドリッシュセブンユーザーの友人が数名いた。学生時代から仲の良い彼女達と縁は切りなくないがアイドリッシュセブンには近づきたくない。彼女達にはアイドリッシュセブンのパクり問題や自分がこの作品を苦手としていることを伝えていた。
彼女達はそんな自分に配慮してか集まった時はアイドリッシュセブンの話題は口に出さず、こちらの好きな作品についての話題は投げかけてくれたりと優しい友人達であった。
しかし、そんな友人達を自分はネットで「お花畑なパクナナ信者のリア友がいてつらい、何度説明してもパクナナから離れない痛い奴ら」と笑っていた。本当に馬鹿である。大切な友人達ですらアイドリッシュセブンを叩く材料として扱ってしまった。

そんな彼女達に連絡をして、自分勝手で呆れかえるが話を聞いてもらったのだ。アイドリッシュセブンをパクナナと呼びアカウントを使って運営やユーザーに対して好き勝手やっていたこと、彼女達までも叩きの材料にしていたこと、そして今回の問い合わせのこと。そして彼女達からも話を聞いた。

アカウントを作ってまで中傷を行うというのは良くない行為であるとはっきり言われ、しかし今回の騒動は非があるのは運営かバンダイビジュアルかではなくまずは相手側への誠意ある対応を求めなければならないことであるしアイドリッシュセブンという名称で出回ってしまった騒動でもあるため運営も知らなかったの対応では済まないと述べてくれた。

設定や曲名に関してもアイドリッシュセブンユーザー側からの根拠を述べてくれこうやって別意見の人と話をする大切さに改めて気づいた。


自分の今までの言動が酷いものだと自覚することができたのは友人達のおかげであり、またアイドリッシュセブンユーザーにアンチが救われるという話。


行動する理由としては酷く自分勝手なものだが行動していなければ今でもアカウントに隠れアイドリッシュセブンに対していろいろ言ってたのかと思うと彼女達に包み隠さず話し謝罪し、互いに意見を言い合えて本当によかったと思ってもいる。




自分の酷く勝手な行為の謝罪と共にこういう奴もいるのかと思って読んでいただけたらと思います。